【不動産 × AI】エリア相場データをAIが毎週収集してオーナーへの報告資料を自動作成するAI活用レシピ
このレシピを作った理由
「オーナーへの相場報告、毎月手でやってるんですよね…」
ある管理会社の担当者からそう聞いたのが、このレシピを作るきっかけでした。SUUMO・HOME’S・アットホームを手動で巡回して価格をメモ、Excelで整形し、PowerPointで見栄えを整えて、PDF化して送信——この作業に毎週2〜3時間かけている会社は珍しくありません。AIを使えば、この「情報収集→整形→報告書作成」の流れをほぼ自動化できます。
完成形イメージ
- 相場調査:ポータルサイトを手動で閲覧・メモ
- 集計:Excelで手打ちに1〜2時間かかる
- 報告書:PowerPointをゼロから毎回作成
- 送付:PDF化してメールを手動送信
- 相場データ:週1回コピペだけでAIが集計
- 集計:スプレッドシートへ自動転記・整形
- 報告書:テンプレートにデータが自動流し込み
- 送付:オーナー宛メール下書きも自動生成
大阪市内5エリアを管理する会社(管理戸数120戸)が導入。週次相場レポートの作成時間が3時間→15分に短縮。オーナーの満足度向上から、管理委託の解約率が半年で約30%改善。
材料(必要なもの)
| ツール | 役割 | 費用 |
|---|---|---|
| Google スプレッドシート | データ集計・管理 | 無料 |
| Claude(Anthropic) | 文章生成・データ整形 | 無料プランあり / Pro 月$20〜 |
| Make(旧Integromat) | 自動化の司令塔 | 無料プランあり |
| Gmail | オーナーへのメール送信 | 無料 |
| SUUMO等(閲覧のみ) | 相場データの参照元 | 無料 |
作り方
Googleスプレッドシートで「相場データ入力シート」を作る
まずデータを受け取るシートを準備します。
- Google スプレッドシートを新規作成し、名前を「エリア相場管理」にします。
- 1行目に以下の見出しを入力します。
| A | B | C | D | E | F | G |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 調査日 | エリア | 物件種別 | 間取り | 面積(㎡) | 賃料(円) | 出典 |
- 2枚目のシートに「オーナー一覧」を作り、オーナー名・物件エリア・メールアドレスを入力します。

SUUMO・HOME’Sで相場データをコピーしてClaude に整形させる
週に一度、各ポータルサイトを開いて条件検索した結果ページを確認します。
- SUUMOで「対象エリア/間取り条件」を絞り込んだ検索結果を開きます。
- 表示されている物件情報(賃料・面積・間取り・所在エリア)を10〜20件コピーします。
- Claude に以下のプロンプトを使って整形を依頼します。
📋 コピペ用プロンプト(データ整形)
以下は不動産ポータルサイトからコピーしたテキストです。 このデータを表形式(TSV)に整形してください。 【出力形式】 調査日・エリア・物件種別・間取り・面積(㎡)・賃料(円)・出典 【入力データ】 (ここにコピーしたテキストを貼り付け) ※ 面積は数値のみ(単位なし)、賃料は数値のみ(万円表記は×10000に変換)で出力してください。
- Claudeが出力したTSVをそのままスプレッドシートに貼り付けます。

Claudeでエリア別相場分析コメントを生成する
データが揃ったら、分析コメントを自動生成します。
- スプレッドシートのデータをコピーし、Claudeに次のプロンプトを渡します。
📋 コピペ用プロンプト(分析コメント生成)
以下は今週の賃貸相場データです。 エリア別・間取り別に平均賃料を算出し、 以下の形式でオーナー向けの相場コメントを作成してください。 【出力形式】 ■ エリア名(間取り別平均賃料) ・相場コメント(前週比・市場動向・管理物件への影響) ・おすすめアクション(値付けの参考・注意点) 【データ】 (ここにスプレッドシートのデータを貼り付け) 語尾は「〜です・〜ます」でプロが書いたような自然な文体でお願いします。
- 生成されたコメントをスプレッドシートの「コメント」シートに貼り付けます。

Claudeでオーナー向け報告書の本文を自動生成する
③で生成した分析コメントをもとに、そのままオーナーへ送れる報告書の本文をClaudeに作らせます。
- スプレッドシートの「コメント」シートの内容をコピーします。
- Claudeに以下のプロンプトを渡します。オーナー名と物件エリアを冒頭に入力してください。
📋 コピペ用プロンプト(報告書本文生成)
以下の相場分析データをもとに、オーナー向けの週次相場報告書を作成してください。 【オーナー情報】 ・オーナー名:〇〇 様 ・対象物件エリア:〇〇区〇〇エリア ・物件種別:1LDK〜2LDK 賃貸マンション 【相場分析データ】 (ここにコメントシートの内容を貼り付け) 【出力形式】 ・件名:【週次相場レポート】〇〇エリア相場動向(〇月〇日時点) ・本文:400〜500字、「〜です・〜ます」調、箇条書き不使用 ・末尾:「ご不明な点はいつでもご連絡ください。」で締める ・署名欄:<会社名・担当者名・電話番号>のプレースホルダーを入れる
- 生成された件名と本文をテキストファイルや Googleドキュメントにコピーしておきます。

Gmailでオーナーへ報告書を送付する
④で生成した本文をGmailに貼り付けて送付します。複数オーナーへの一括送信も、Claudeを使えば宛先ごとに本文を調整できます。
【オーナー1名への送付】
- Gmailで「作成」をクリックし、新規メールを開きます。
- ④で生成した件名・本文をそのまま貼り付けます。
- 署名欄のプレースホルダーを自社情報に書き換えて送信します。

【複数オーナーへまとめて送付したい場合】
オーナーごとにエリアが異なる場合は、以下のプロンプトで一括生成できます。
📋 コピペ用プロンプト(複数オーナー向け一括生成)
以下のオーナー一覧と相場データをもとに、 オーナーごとに個別の報告書メール本文を作成してください。 【オーナー一覧】 1. 〇〇 様 / 対象エリア:〇〇区 2. △△ 様 / 対象エリア:△△区 3. □□ 様 / 対象エリア:□□市 【相場分析データ(全エリア)】 (ここにコメントシートの内容を貼り付け) 【出力ルール】 ・各オーナーの対象エリアの情報のみを抜粋して本文に入れる ・件名と本文をオーナーごとに番号付きで出力する ・文体:「〜です・〜ます」、400字前後、署名はプレースホルダーで
- Claudeが出力した各オーナー宛の本文を、それぞれのGmailメールに貼り付けて送信します。
まとめ
このレシピの流れを確認しましょう。
Googleスプレッドシートで相場データ入力シートを整備する
週1回ポータルサイトの情報をコピーしてClaudeで整形・貼り付けをする
ClaudeでエリアごとのAI分析コメントを自動生成する
生成コメントをもとに報告書を作成してオーナーへ送付する
アレンジ・応用アイデア
同じ仕組みで売買物件の相場(成約価格・坪単価)をまとめてバイヤー向けの市況レポートを自動生成できます。
月次報告に活用することで、空室率・賃料推移・築年別傾向を含む包括的なオーナーレポートへ発展させられます。
相場データと確定申告シーズンを組み合わせ、「今年の相場と収益予測レポート」を他士業と共同でオーナーへ提供するサービスに転用できます。